住友コレクション 泉屋博古館

京都鹿ヶ谷

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泉屋博古館 水墨画アラカルト

 

 墨 - それは東アジア絵画の根幹をなすといっても過言ではありません。かすれやにじみ、濃淡ある面や抑揚ある線などの自在な変化は、水と墨、そして筆の組み合わせにより無限に生まれます。そのなかで描き出されるのは生命や宇宙。とりわけ、「変わりゆくもの、目に見えないもの」の表現を水墨画は得意としています。
 例えば人物画。衣服をあらわす線ひとつとっても、市井の俗人から聖人・神仏まで、その境涯や時に心理さえ伝えているのに気付くでしょう。例えば山水画。朝・昼・夕・晩、あるいは晴・雨・風・霧といった、光や大気のうつろいをじつに繊細に描き分けます。例えば花鳥画。ほころぶ花弁にはじけるしべ。墨梅図ではそれが何色で何分咲きかだけでなく、限りある命の輝きが凝縮されるかのようです。
 本展では館蔵日本絵画のなかから、中世から近代にかけての墨を基調とする作品をご紹介します。時代や画派にとらわれず、厳格なものから少し笑いを誘うものまで、画家たちが見せる多様な墨の世界で、お好みの作品を見つけてください。

主な展示品
黙庵霊淵
《布袋図》      南北朝時代 重文
雪舟 《漁樵問答図》     室町時代
狩野元信 《琴高仙人図》     室町時代
狩野常信 《猿猴捉月図》     江戸時代
尾形乾山 《椿図》     江戸時代
彭城百川 《梅図屏風》     江戸・寛延2年(1749)
田能村竹田 《梅渓閑居図》     江戸・文政10年(1827)
富岡鉄斎 《詩経天保九如章図》     大正12年(1923)

後援:京都市/京都市教育委員会/京都市内博物館施設連絡協議会